2016年10月

なぜ、お仏壇に須弥壇が

" 須弥壇( しゅみだん ) "とは、お仏壇の中央にある
いわゆる" 壇 "です
一言でいえば仏さまを安置する" 壇 "ということです
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左が" 須弥壇 "で、右が須弥壇の上に仏さまのお宮殿があります

この形を模して、ほとんどのお仏壇にはこの須弥壇があります
なければ" お仏壇 "ではないということになりますかね

この須弥壇は、ただ何となくあるものではありません
須弥山( しゅみせん )を形どったものなのです
" 須弥山 "漢訳すると" 妙高山 "です

仏教の宇宙観では、この須弥山が世界の中心に高く
そびえていると説かれます
高さは八万由旬( ゆじゅん )
古代インドでは、村落から森に至る中間地点までの距離を
" 一倶廬舎( くるしゃ 約8㎞ ) "といい" 八倶廬舎 "が" 一由旬 "ですから
一由旬は64㎞ということになります
するとこの計算では、須弥山の頂上の高さは
64㎞×8万=512万㎞ということになります
ジャンボジェット機で行けば230日あまりをようする
とてつもない距離です

つまり、形はどうあれいくら小さなお仏壇でも須弥壇は
それほど高い須弥山を象徴するとともに、そのことで
仏さまのお徳をたたえようとするものなのです

" 由旬 "という単位に触れましたが時間の単位でいえば
" 劫( こう ) ”があります
「 無量寿経 」には、私たち凡夫を極楽浄土に救うため
仏は四十八の" 願 "をたてられておられますが
それまでに" 五劫 "のあいだ思いつめられた
" 五劫思惟( ごこうしゆい ) "とあります

" 劫 "とは" 永遠 " " 無限 "に近い時間です
それがどれくらいの時間か、おもしろ話

40里(160㎞)四方もある巨大な岩を100年に1度
降りてきてその柔らかい衣でひとなですることで
すり減ってなくなってしまう
そういう時間のこと
また、上下四方一由旬(64㎞立方)もある城を芥子粒で満たし
100年に一度ずつ一粒を取り去ってすべての芥子粒が
なくなってしまう時間・・・

" 考えただけでも気の遠くなる "というよりも" およびも
つかない時間 "、それが" 一劫 "なのです

落語で「 ジュゲム、ジュゲム、ゴコウノスリキレ 」というのは
上記の" 天女 "のたとえと、阿弥陀如来の" 五劫思惟 "の
話を使ったものです

須弥壇は、仏さまの大いなる世界と
そのお徳の高さを象徴したものです

お仏壇のお飾りと仏具は

ご本尊をお迎えするとともに、お仏壇のお飾りや仏具を
整えなければなりません
そのときに、まずはっきりしておかなければならないのは
浄土真宗でも、どの" 派 "に属するかということです

浄土真宗各派でそんなに差はありませんが
それらのつくりに微妙に差が見られるからです
お仏壇屋さんに行って、たとえば" 本願寺派( 西本願寺 ) "と
" 大谷派( 東本願寺 ) "のお飾りされたお仏壇を見比べると
さまざまなつくりの違いがあることがお気付きになれます

参考までの写真です
イメージ (3)





これだけは揃えていただきたいもの
⓵ ご本尊とお脇掛
⓶ 仏飯器
⓷ 前卓(まえじょく)と三具足
⓸ " りん "と" りんだい "、バチ
⓹ 経机
⓺ 聖典
⓻ 御文・御文章
ということになるでしょうか










どちらにしても、お仏壇の構造や大きさ、宗派の違いによって
変わってくるということを知っておくと後に役に立ちます

ちなみに、写真の上卓は本願寺派は図のように四具足
大谷派は燭台はなく、火舎香炉と花瓶一対です

浄土真宗の正しいご本尊

一家の中心としてお仏壇を求めるというのは尊いものです


ですが、ご本尊を好みや鑑賞の眼で気に入ってたものを
買うというのは、信仰の世界から大きく踏み外しています


ご本尊を拝するというのは、如来さまの誓願に疑いなく
帰依する行為です

浄土真宗では、ご本尊は阿弥陀如来の尊像
または六次名号「 南無阿彌陀佛 」
向かって右に宗祖聖人の御影、または十字名号
「 帰命尽十方無碍光如来( きみょうじんじっぽうむげこう ) 」
左側に蓮如上人の御影か九字名号
「 南無不可思議光如来( なむふかしぎこう )」を安置する

と取り決められていて、何より大事なことは宗派で制定された
正しいご本尊とお脇掛の下付を、受け取るということです

浄土真宗のお仏壇のご本尊は、阿弥陀如来です
そのほかの仏さまは、いっさい安置しません
" 弥陀一仏( みだいちぶつ ) "といわれるゆえんです

お仏壇の種類

現在、お仏壇屋さんで市販されているお仏壇の種類を大きくわけますと
① 金仏壇( 漆塗りで、きらきらと輝く美しい仏壇 )
② 唐木仏壇( 黒檀や紫檀、桜などの生地を生かし、落ち着いた
おもむきのある仏壇)
③ 新仏壇( プリント合板やプラスチックなどの新しい素材を
用いた新型の仏壇 )の3種類です
これらの3種類は、それぞれに型の台から台付仏壇と
上置用の仏壇にわかれます
台付仏壇は、そのままじかに床や畳の上に置く仏壇で
上置用は、何かの台の上に置くようになっています
はじめてお仏壇を求めようとする方や、新しく買い替えようと
する方は、いったいどんなお仏壇がいいかが気になるところです
お仏壇は、いうなれば仏さまの" 入れ物 "ですから
種類や型式、大きさなどは、それぞれの状況や好みに
合わせて選んでいただければいいです
門徒だから、浄土真宗だから" こうでなければならない "という
決まりなど一切ありません
ですが、仏さまの" 入れ物 "と書いたのは、仏さまが
おられてこそ仏壇という" 入れ物 "が必要になってくるということです
逆では、決してありません
そうなりますと、仏さまに合わせたお仏壇ということを
基本に考えなければなりません
本山から下付(かふ)していただいたご本尊
" 方便法身尊形( ほうべんほっしんそんぎょう )=阿弥陀如来の
絵像やお名号 )はその大きさが「 三十代・五十代・百代・百五十代・・・ 」
というよに、大きいものから小さいものまでいくつかありますので
そのご本尊に合わせてお仏壇を選ぶようにします
長さが80cm余もある二百代のご本尊は、上置用の小型のお仏壇には
物理的には納めることができないからです
また、浄土真宗の一般門徒向けの本尊の形は
たて長の掛け軸となっていますから、お仏壇の形も
それに従い、たてに長いお仏壇となります
ですから、お仏壇屋さんの店頭には" ご門徒用 " " 真宗用 "などと
仏壇に表記されているのです
最後に、ご本尊の大きさは、お仏壇を安置する場所や
空間に合わせて決めるようにします

お仏壇の方角は

建売マンションなどを購入したときに、お仏壇の安置場所に
困惑する人は少なくありません

住宅公団が新しいタイプの高層住宅を世に問うて四半世紀
これをモデルにした和洋折中の間取りが現代住宅の基本設計に
なった感じがあり、やがて個室時代に突き進んでいきます

こうした動向の中で、スタート時点から軽視されていたのが
" 家 "の中心であるべきお仏壇の安置場所でした

むかしは、家を新築するときお仏壇の位置を決めるところから
図面を引いてかかったそうです

まず" 仏間 "です

それが、今では逆になっているそうです

そうした困惑に付け込んで、とんでもない奇説が取りざたされたりし
なお事態をややこしくしているということです
お仏壇の" 方角 "に対する根拠のない指示だそうです

お仏壇の方角といえば安置する向きを思い浮かべますが
極端な話になるとお仏壇を納入するとき、トラックの進行してくる
方角にまでこだわった という実例もあるそうです

また、ある仏壇屋さんは、お仏壇を届ける日と時間、それに
先方にいたる道筋まできっちりと指定してきたそうです
どうやら購入された方は" 祈祷師 "に従っているらしく
仕方なしにそのとおりぐるぐる回りで行くと、一方通行で
トラックは行き止まざる得なくなってしまったそうです

先方に電話をすると「 しばらく待て 」といい、再び祈祷師の指示で
日を改めて別の道を通っていくことになったそうです

現実に一方通行になっていることさえ見通せない" 祈祷師 "に
惑わされるのですからいいかげんな話ですよね
というのがそのお仏壇屋さんの感想の締めくくり

ですから、お仏壇を安置する場所や向きにこだわることは
" 一切ありません "

お仏壇は三世にわたって十方( じっぽう )を見渡しておられる
" 阿弥陀如来 "の" お館 "です
むかしの人はわざわざ西方を拝するように仏間を設けたり
ご本山の方向に向くようにしたともありますが
要は、お仏壇は家の中心ですから、一家がそろって
礼拝できる場所を選ぶのが第一条件をいえるでしょう

お仏壇の向きについて、迷信・俗信に惑わされることはありません
お参りしやすい場所なら、どの方角になってもかまいません

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