年回法用であれ月忌法用( 月まいり )であれ、仏事になると
ご住職のおつとめの声が戸外まで聞こえるときがあります

ご門徒の方の感想によると、なかには" 獅子吼( ししく ) "という
言葉を思い合わせるという方がいるそうです

獅子吼 - 獅子の吠える声です
ライオンがひとたび吠えると、ほかの動物たちが
おそれ従うことに例えて、仏教で" 獅子吼 "といえば
お釈迦さまの説法をさします

「 お経 」はお釈迦さまの説法です
お釈迦さまの解かれた言葉を文字に記録して伝えてきたもので
私たちが拝読しているお経は" 漢訳 "といって、古い時代から
中国で漢文に翻訳されたものです

" 獅子吼 "という言葉を思い合わせた

まるで、直接お釈迦さまの説法を聴聞しているような
ありがたい気持ちになる
そういう率直な表明なのだそうです

獅子吼といっても、お釈迦さまがお説法なさるとき
大声だったいうことではありません
聴聞する仏弟子たちの心に、雷鳴のように響き渡った
そのときの、この世のものとは思えぬほどの感動の
心を記録し、伝えたものだということを銘記しておきたいのです

ですから、お寺さんにおつとめをお願いしている間
お釈迦さまのお説法を聴聞している
という厳粛な気持ちを失いたくないものです

拝読されているお経の言葉の意味が分からないからといって
おつとめのあいだ、仏間を抜け出す
なんてことは・・・論外です

❆ 「 金口 」と「 金言 」 ❆
お経のことを、「 金言( きんげん ) 」 「 金口( こんく )の説法 」
ともいいます

金のように輝いていて、永久に変わらぬ言葉
と尊んだからです
ただし、「 金言 」は経典だけでなく仏説を伝えた
" 七高僧( しちこうそう ) "がたの言葉を
そう讃えていることもあります